ちょっとしたお楽しみ『オースティンランド』ボケと呼ぶのがなんとも可愛そうな名

2014年11月11日

宝塚歌劇『あかねさす紫の花』

はい、こんにちは。          雪華ホーム

2014ハワイ空港




DVDで観たのではなくて、ユーチューブからの映像で楽しませてもらったのです。
(ひょっとして、違法???)
94分です。こんなに、儲けた! と思ったのも珍しい逸品でございますの。

『あかねさす紫の花』1995年。
ストーリーとしてはですね、
中大兄皇子・大海人皇子兄弟と額田女王とのドラマティックな恋を描いているのです。
額田郷に住む鏡作部の長である鏡王には、鏡女王と額田女王(花總)という美しく聡明な二人の娘がいまして。皇太子である中大兄皇子(轟)は姉・鏡を見初め、弟の大海人皇子(一路)は妹の額田と愛し合う仲です。
また、鏡作部の若者・天比古(高嶺)も額田を愛していたのですが、身分違いの恋と諦め、専ら彼女の姿を模した菩薩像を彫ることに昇華させておりました。ここは、三角関係潜在化。
やがて、中大兄皇子は大和朝廷を覆す動きを見せる蘇我氏を中臣鎌足らとともに粛正し、大化改新を断行。
優しい性格の弟である大海人皇子は、兄に従い、尊敬し続けております。
改新から数年がたったある日、弟皇子と結婚して、ますます美しくなった額田を見た兄である中大兄皇子は、彼女を弟から取りあげ、強引に自分の妃としてしまうのです。
ついに三角関係、露わ!
これがラブストーリーの定番と言っても過言ではありませんわね。

私はあまり、宝塚の誰それさんが好きなのーーーということはなくてですね、
はっきり申しますなら、どの方も一様にきれいで、歌やダンスに磨きがかけられ、立派な演技をされ、同じように見えてしまうのですよ。だから、安心して見られるということにつながるんです。
と言っても、過去に水夏希さんに惚れたことはある……。
2003年『里見八犬伝』のDVDを観たときです。薬師丸ひろ子さんの映画も良かったですねえ、あの舞台化。

今回のも、それ以上の衝撃的出会いでございます。
轟悠さん。
兄である中大兄皇子を演じていました。
どう見ても、これが女の人だとは思えないのです。声も自然ですしね、男役としての完璧さにまず衝撃を受けました。
美しい〜のは、もちろんなんですよ。

神秘的なんてものでは言い表せない。なんせ、役柄がふてぶてしいまでの強さと怪しさで弟の后である額田に言い寄る場面の迫力たるや、恐ろしいほどなのですが、……魅力的。
恐ろしいだけなら、フツー。悪い奴なんだけれども、引き寄せる力に脱帽でございます。
強大な権力を握っているオーラが全身から発ち昇っているようでした。
本当に驚かされましたから。

この方の好演があってこその、
額田の心の揺れがうまく表現されていたように思います。
何の問題も無い心優しい夫である大海人皇子への変わらぬ思い、昔から気持ちの奥でずっと意識し続けいてた中大兄皇子への揺れる感情。
狂おしい苦悩がきっちりと伝わって参りました。

大海人皇子が主役なんだろうと思いますが、私の目は中大兄皇子に釘付けです。
役柄的にいたし方ないのでしょう、主役は常に兄の手前感情を抑えておりますからね。

静かに涙を誘う場面は、
久しぶりに再開する娘が歌うわらべ歌が、若い頃額田が歌っていた思い出の歌でした。
そっと抱きしめる娘の面影に額田を思う姿はなんとも哀れで見ていられません。
そうです。どう考えても、あの兄ちゃんが悪い。
♪紫の匂える妹を憎くあらば
 人妻ゆえに我れ恋めやも♪
あの、兄ちゃんが恋心を抑えてさえくれれば事件は起こらなかった。
事件に大きいもちっちゃいもない……(懐かしいでしょ、ふふ)
結局、夫を捨て、額田の実姉である中大兄皇子の妻を放り出して義兄であった男の妻の座へ。
ものすごい展開となります。
しかし、この展開が、違和感なく感じられるぐらいに個々の人間をうまく描き出していたように思います。
うーん、女としては悪に引き寄せられるものなのでございましょうね。きっと。知らんけど。

一方で、ひたすら耐えた情熱を、弟が一気に爆発するのはラストシーンです。
宴の夜、酒に酔ってやって来た大海人皇子。
遅れた侘びにと、中大兄皇子と額田女王の前で舞います。
このときには、既に狂気でしょうね。熱い見せ場が用意されていました。

『あかねさす 紫野ゆき 標野(しめの)ゆき
野守は見ずや 君が袖ふる』
※歌碑が八日市(現在の東近江市)にあると、ウィキに書いてありました。
「万葉集」にある、額田が大海人に贈ったといわれる歌だそうです。
愛したことは嘘ではなかったのでしょう。

ブラボー!!


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