現代の『シャーロック』が好き!ちょっとしたお楽しみ『オースティンランド』

2014年11月05日

紅葉狩りはしましたか?

はい、こんにちは。          雪華ホーム

20141105紅葉ピンポンマム自由花縮小版





今日の花材:ファーガス(グリセリン処理したもの)、ピンポン菊、クロトン、孔雀草


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私の親先生が京都での恒例七夕花展(11月です、今年ももうすぐ)に、
紅葉一式の立花を生けたことがありました。
先生曰く、一生に一度はやってみたかったの。
というぐらいに、いろは紅葉を扱うのは困難なことです。
紅葉はたいへん鮮やかできれいなものですが、枯れて終わりに近づいているわけで。
本当にその一瞬は、大袈裟に言うと奇跡のようなものです。
その枝が丈夫に育ち市場にまわる確率、自分が元気でそれを見つける確率。

その一瞬の儚さを演出するために、
紅葉の葉の芯と枝の間に、アロンアルファーを一滴一滴たらし、葉が落ちない工夫をします。
固まったところで、ちぎらないように葉の一枚一枚に馬油を慎重に塗り、チリチリしないように保湿をします。
何が自然で何が人工なのか、難しいところでございます。
デパート会場では照明が当りますし、空気も循環しているとは言い難いです。
ですから、生ものは普段よりももっと寿命が短いです。
手をかけたこの紅葉の枝の数々を、毎朝差し替えては同じ作業の繰り返し。
自然の一瞬を、少しでも長く伸ばしたいのが人情というもの。
奇跡のような一瞬を悪魔に売り渡してでも……

今回のお稽古に使った、ファーガスという美しく紅葉した葉は、
グリセリンを吸わせて加工処理したのだそうです。グリセリンというのは保湿の油ですよね。
本来なら、これぐらい葉が赤く染まるとパリパリ状態ですのに、しっとりしているのです。
なんということでしょう!
スプレーが吹き付けてあるなどは見てわかりますが、見ただけではわからないこともあります。
技術は確実に進んでいますので、買った側が知らないだけでいろいろあるのではないかと想像するのです。

池坊華道は、立花、生花、自由花という三つの花型があり、自由花以外はいけばなというぐらいですから、
本来生きている花木が原則です。
自由花は、その点自由な発想で良いのでしょう。
とはいえ、少し前の花展でプリザーブドフラワーを一輪加えた自由花作品に関して、
喧々諤々の論争を巻き起こしたりしていたというもの事実。
プリザーブド加工すると3年ぐらいは生きているらしいのです(何をもって、生きているとするのか?)。

どこまでが、自然? どこまでが、人工?
難しい世の中なのでございますよ

墓前に供える花も、造花でいいじゃないかという意見もありますでしょう。
ずっと長持ちするんですから。毎日お参りに来れないんですもの。
でも、本当にそれでいいんですか? という方もまた多くいらっしゃるでしょう。
どちらが正しいのか、わかりません。私も。
ただ、この「揺れる」気持ちは大切なのかもしれないと思うのです。
当たり前のように通り過ぎるのではなくて、立ち止まって考える見識は必要だと思うのです。
あとは、本人の自由なのです。

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