芭蕉論

2006年07月28日

ユーモアとペーソスから迫る芭蕉像NO.38

8752fa9e.jpgおわりに(卒論執筆当時の感想)

 たいへん長かった。たった十七文字を読みとることが、こんなにも苦労が多いとは思わなかった。今はとりあえず終えたことの喜びで一杯だが、内容は果たしてどれほどのものであったか、心もとない。
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sekkadesu at 16:50|PermalinkComments(4)TrackBack(0)

2006年07月14日

ユーモアとペーソスから迫る芭蕉像NO.37

8c9e28d9.jpg   碓板曚望坊主乗るや大根引き
 (元禄六年、五十歳。家族総出で大根引きの最中、畑の傍らにつないだ馬の鞍壷に小さな男の子がちょこんと乗っけられたまま、こわがるふうもなくおとなしくしている。)
 素朴な農村ののどかな大根引きの風景を見つつ、写真でその場面を切り取るとすると、その隅っこで、写るか写らないかの際にいる「小坊主」を滑稽感とともにクローズアップさせた。ほほえましい風景である。・・・続きを読む

sekkadesu at 15:52|PermalinkComments(4)TrackBack(0)

2006年06月30日

ユーモアとペーソスから迫る芭蕉像NO.36

fdbab321.jpg   初時雨猿も古蓑を欲しげなり
 (元禄二年、四十六歳。冷たさ一入の初時雨に蓑笠を着けて山道を行くと、しとどに時雨にぬれた猿が、俺も小蓑を欲しいよと言いたげに、道端で寒そうに震えている。)
 ほそ道行脚後、伊勢・伊賀間の途中の吟であり、『猿蓑』の巻頭句として取りあげられている。猿への共感というペーソスとユーモアを交響させた俳諧的新境地が多くの門人を驚嘆させた問題作としてたいへん有名な句である。
   
   木のもとに汁も膾(なます)も桜かな
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sekkadesu at 16:11|PermalinkComments(0)TrackBack(0)