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2020年03月15日

『フォードVSフェラーリ』(ル・マン 66)

はい、こんばんは。          雪華ホーム

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飛行機の中の小さな画面ではありますが、
たいへん心惹かれた映画が「フォードVSフェラーリ」でございました。
アニメーションのカーズより面白くなかったら、最後まで見ないつもりでいましたのに。

1966年の24時間耐久レース「ル・マン」で絶対王者のフェラーリに臨んだフォード
の奮闘を描いた映画だと、タイトルから読み取れるかもしれませんが、
これは会社名がいらないぐらい、熱い二人の男の物語でした。
ヨーロッパでのタイトルは「ル・マン66」だそうで、こちらに軍配ありかと。

アメリカ人初のル・マンを制したマット・デイモン演じるシェルビーですが、
心臓を悪くして30代半ばでレース界を引退し、会社を設立。フォードモーター製のエンジンを
搭載したACコブラを設計販売し、エンジニアとしても実業家としても成功しているかに見えます。
器用な人のようにも。
そこに、フォード社から「フェラーリに勝て」という仕事が舞い込むところからドラマが始まります。
次第にフォードの商業主義と自らの求めている理想との板挟みに悩み始めるところが、
聴衆に親近感を与えてくれる良い役柄です。
実話ということですが、私はラストも知りませんでした。
シェルビーが見込んだ相棒は、クリスチャン・ベイル演じるところのイギリス人ケン・マイルズ
という癖のある男でしたの。
レースの腕はピカ一ですが、人間社会でうまく立ち回ることができません。
車の整備店をしていますが、40歳半ばで生活に困窮します。
愛する妻と息子はたいへんかわいくて子煩悩という優しい面もあります。
頭は車のことでいっぱいですから、他人からは車バカと呼ばれるかもしれませんが、
車天才だったのでしょう。
テストドライバーとしてのケンは非常に有能で、開発の箇所を次々と指摘します。
ひたすら、ただひたすら速く走るために。
ケンのぶっ飛んだ性格の役柄とその格好良さはとても目立ちますが、
私はシェルビーに肩入れしたいです。
二人がタッグを組み、限られた時間と資金の中で、マシンの開発に凌ぎを削ります。
その様子は二人の本来の夢を現実のものにするための苦労の連続ですが、
本人たちはきっと楽しくて仕方がなかったのではないでしょうか。
血の滲むような努力でさえ苦に感じないことが天才の証かなと、
凡人は羨ましく眺めるばかりでございます。

ケンがマシンの中で孤独な闘いをしているように見えますが、
シェルビーと一体になっている様子がリアルに伝わるお気に入りのシーンがあります。
レース中、マシンの中のケンとピットの中のシェルビーが交合に映されますの。
ケンが前を走る車を捉えて一気に追い抜こうとするタイミングを計っています。
シェルビーが、
「まだだ」「まだだ」と勢いを溜め込んで、
「今だ!」と叫んだ瞬間、その声を合図にしたかのように、ケンは猛加速して車が飛び出します。
離れていても、息がぴったりなんです。

運転席というのか、操縦席というのか、カーレース音痴の私ですが、
その視点からの臨場感に溢れた映像に、すっかりのめり込んでいました。
スピードメーターは200を示し、これはキロではなくてマイル表示ですから、
時速320キロなんだとか。1秒間に89メートルも進むって、どんな速さでしょう?
新幹線が250から300キロだと言われています。
ケンの言葉に
「7000回転の世界はマシンが消え、肉体だけが残り、時間と空間を移動する」という境地
に達するのだそうですが、その限られた人たちだけの世界を私は垣間見たような気に
させてくれました。
スポーツやある種芸能やあらゆる高度な技術なども、
その最高峰にあるのは全て芸術かなと思うのです。
「かもめのジョナサン」という小説を思い出します。
ジョナサン・リビングストンは、食べるために飛ぶのではなくて、
飛ぶことそのものに価値を見出し日夜研究するカモメでした。
意味のないこと、目に見えないこと、
生活の足しにならないことで、逆に生活をおびやかすことようなことでさえ、
命を懸けられるぐらいに没頭できる人は、数はとても少ないですが、確実にいます。
シェルビーの演説の中にも似たような発言がありました。
これを崇高な美と呼ばずしてなんとしましょう。

一方で、この美は利益だけを追求する精神とは全く相容れないものです。
レースの優勝が自社製品の売り上げ増につなげられると信じている人にとっては、
ケンもシェルビーも純粋すぎて全く迷惑な人種に映るでしょうから。
この映画は、相棒二人VSフォードと言ってもいいほどの内容です。
日本で、例えばトヨタの社長をこんな風にコケにできないでしょうね。
自分より巨大なものに正々堂々と接する自由や勇気の無いところに、
まともな表現などあり得ません。

ラストのフォード車123フィニッシュは本当にあったことのようで、
その顛末は大人のたいへんほろ苦いエンディングでございます。
アニメだと言われようが、私の筋立てですと、
周回早くゴールを切るんだけれども、車は止まらないでそのまま他のフォード社製マシンの
三位に着くぐらいに追いついて、ゴールでたかれたフラッシュには三台揃って写ってるというのは
どうでしょうか?
ケンとシェルビーを現実にはなかった表舞台へと押し上げてもらいたくて仕方がありませんでした。

いえいえ、そんなこと心配しなくても、
この映画を見た人々が心の中できっと信じていることでしょうね。
何が大切で、何が真実なのか。

ブラボー!!

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この記事へのコメント

1. Posted by mailer online   2020年03月17日 01:52
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2. Posted by Sekka   2020年03月22日 16:04
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