母の日に『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』

2019年05月09日

DVD『英国総領 最後の家』

はい、こんばんは。          雪華ホーム

あしかがフラワーパーク白藤




写真は、あしかがフラワーパークです。
見事な藤でしたが、人人人と人の多さに圧倒されます。
名古屋に住んでいましたときに、天王川公園での津島藤まつりに行ったことがあります。
私の中では、あの藤が一番に印象に残っています。
広い広い藤棚の下を疎水が流れ、水面も藤と同じ紫色に染まる様子は圧巻でございました。
その時の思いを再びと、今回訪ねました。あしかがも大規模で素敵でした。

あしかがフラワーパーク紫藤4

あしかがフラワーパーク紫藤1

あしかがフラワーパーク紫藤3

あしかがフラワーパーク紫藤八重咲

あしかがフラワーパーク白藤と花壇


今日の映画は、インド映画です。
正確に言うとBBCが制作した英国映画かもしれませんが、
映画エンドクレジットで、グリンダ・チャーダ監督の生い立ちを述べていて、
その時の経験から、映画製作への強い思いを得ているということでした。
インド人から見た世界観が十分に映し出されていると言えるでしょう。
また、それを作れる英国の懐の深さも感じます。
大英帝国時代の財力の物凄さも知れます。
英国総領のお屋敷の贅沢なこと。その使用人の多さも目を見張るばかり。
新任となった家族が、「バッキンガム宮殿よりすごいんじゃない」というような会話も
出てきます(冗談だと思う……知らないから)。

映画が全くの真実だったかどうかはわかりませんが、一つの視点ということで。
イギリス領だったインドが独立するにあたり、パキスタンと分離独立したことが
なぜだったのかよくわかりました。
イギリスの統治のやり方は、支配民の宗教や文化的対立を煽って分裂させることで、
まとまって反乱を起こさせないようにするということ。
卑劣ですけれども、支配する側からすると実に巧妙な手口です。
映画は最後の総領としてインドに送り込まれたイギリス人とその一家を中心に描いています。
とても好人物たちであり、物語に引き込まれますの。
なんとか、分裂させないで独立後もつつがなく暮らせる方法を考えるわけです。
家族もインド人と仲良くしたいと努力している。
ガンジーさんも登場しまして、
終始一貫してインド一国として独立するために尽力してきたことを主張しています。
まあ、現実にもそのような穏健派もたくさんいたのでしょう。
それでも、です。
世の中は理想通りには進まない。事態は一層酷い抗争に発展しますの。
ここに曲者チャーチルが登場です。
分離独立させることを既定路線として明記している彼のメモが出てきます。
パキスタンをつなぎ留めたいという思惑からです。
総領を送り込んだ、上層部も最初っから
インドを分離させるためにこの好人物を選んでいるのです。
総領も手足になる役割だったことが次第にわかります。

この暗い現実の中で、若い二つの宗教に阻まれている男女のラブストーリー
が、唯一の救いでしょうか。

ちょっと前に見ました「チャーチル」の映画の中で、
ドイツからの攻撃が激化しても、チャーチルは徹底抗戦に出たときの理由付けが無くて、
私は少し違和感を覚えたんです。
その後たまたま見たNHKのドキュメンタリー番組で、
チャーチルは「チューブ・アイロス」計画という暗号名で原爆の開発を急いでいたという
文書が2012年に公開されたそうなんです。
爆撃で研究工場が破壊されるので、続行をアメリカで行っていたとのこと。
つまり、日本と直接関係してくるアメリカのマンハッタン計画よりも前のことです。
アメリカが重い腰を上げた裏には、原爆製造のノウハウがアメリカに渡ったと考えても、
いいんじゃないでしょうか? この辺りからは私の勝手な想像……。
だとしたら、チャーチルはドイツからやられていても、いずれアメリカが助けにくるという
勝算があったのかもしれないと思えてくるのでした。
チャーチルっていやな奴だけど(?)、自国民にとっては賢くて偉大な政治家だったんだなと、
改めて感じました。

映画に戻りますと、
エンタメ性と深刻な問題を両立させた最近特に感動した映画です。
監督さんの熱意と手腕でいい映画を堪能できました。
ブラボー!!



sekkadesu at 20:17│Comments(0)

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