五月なのに、暑いね映画『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』大好き〜

2015年05月28日

映画『プロミスト・ランド』は、いい。鑑賞後のモヤモヤがいい。

はい、おはようございます。          雪華ホーム

ディズニーランドのスモールワールド



大手エネルギー会社の幹部候補であるスティーヴ(マット・デイモン)は、
仕事のパートナー、スー(フランシス・マクドーマンド)とともに、
農場以外はなにもない田舎町マッキンリーへやってきた……という出だしでした。
住民は貧しい土地なので、できることなら高く売って儲けたいと思います。
会社側は、少しでも安く買ってもっと儲けたいと思います。
当然です。当然ですが、ここらへんのやりとりが納得の説得力。

仕事仲間二人の会話には、無駄が全く無くて、その場はうなるしかないぐらい見事です。
こういう会話、惚れ惚れします。小説でも、あちらのはおしゃれなものが多いですもの。
でも、今すぐは思い出せない……すぐに忘れるから、メモしておくべきだわね。

ひとつ、立派にエンタメとしてのどんでん返しも用意してあります。
社会派映画というけれども、さてさて、どちらに味方するでもなく鋭い冷静な思慮にあふれています。
マットさんが、脚本にも参加しているとのこと。頭のいい方なんでしょう。
売れ筋とか、大衆受けなどは度返しして、良質のものを作ろうとする姿勢を感じます。
日本のテレビの影響なんだか、おバカな邦画がオオスルギル昨今、大人と子供ほど違うなと感心したり情け無くなったりいたします。

まだ、ご覧でない方は以下はネタばれしますので、ご注意ください。
この話題に触れないことには話しにならないぐらいに大きい問題なのでして。

どっかの国の首相が、野党も作りましょうか? という話をしたとかしないとか。
満場一致で決まるよりも、ゆっくり覆せる想定範囲の反対派を置いといた方が、
効果的だったりするみたいですよ。
相手側から言わせるとか……、ね。
何を言いたいかと申しますとね、権力者はそこまで演出する可能性がすごくあるのではないかという
疑いを、この映画を見ていてますます強く持ちましたの。
日本の政治も、ひょっとして全部ひっくるめて茶番だったりして。
支持派と反対派は、実は渾然一体となっているのではないかと。

映画は天然ガスを巡る、環境問題に発展しますが、
現実問題として、私の印象ですと、
環境だ! という側が、必ずしも正義の味方と割り切れなくて、胡散臭さもやや感じますのね。
本当に一生懸命活動してらっしゃる方もいるのでしょうが。

映画に登場する、地元住民もスティーヴも、スーも、手放しで共感する人物というわけではないんですが、
それぞれが、それぞれの立場で腑に落ちるような、まともな対応をしながら生活しているわけです。
自分のやり方に誇りも持っている。でも、これでいいのかな? ってやっぱり揺らぐ瞬間がくるのです。
スティーヴにも。

マットさん演じる大企業のエリートサラリーマンは強気で、すごいです。
笑えるぐらいに台詞が決まっていまして。

貧しい農地を買い集めるために営業に出る日は、上等のスーツを脱ぎ捨てて、地元民と同じような作業着に着替えて乗り込むんですね。
環境問題で訴えられているじゃないか、との問いには「裁判で負けたことはない!」。
これは名言でしょう? まだ判決が出ていないとか(アメリカでも最高裁まであるんでしょう、時間がかかるんでしょう。日本の政治家だと死ぬまで判決が出ないとか)、示談になってるとかすれば、確かに負けていないのです。これからも負けることはないのでしょう。

そんな主人公のラストの揺らぎは、
スティーヴの場合、正義感とか信念が揺らいだのではなくて、今までやり手だと思っていた自分が簡単に騙されていたことに愕然となったんじゃないのかしらんと、私は見ました。みなさんは、いかがでしょう?

社会派映画かもしれないけれども、こっちが正義で、こっちが悪だというわかりやすい二者択一なんてもはやできないのではないかという怖さをしみじみと感じる映画だったように思いました。
かつてあったイデオロギーや右左も、そんな単純な枠組みではとらえられない難しい状況になっているのではないでしょうか。


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