『名探偵ゴッド・アイ』、内容はともかくジョンストン探偵は好きよ実りを祈って

2014年09月02日

インド映画『めぐり逢わせのお弁当』

はい、こんばんは。          雪華ホーム

近所の花、コスモス





インドの首相が来日されていますね。
関係ありませんが、
珍しいことに『めぐり逢わせのお弁当』は、新聞やその他のメディアでも、紹介されることの多い映画です。
インド映画ですけれども、歌も踊りもありません……というような解説が多くていやになるな。ふふ。

最近は、無い方が主流でしょうね。時間も欧米に合わせて二時間前後に作ってある。
だから、余計に歌と踊りにこだわってほしいと私などは願っているのですが。
だけれども、インドにしかない「ダッバーワーラー」というランチの宅配サービスを取り上げるところなぞ、
スキがございません。

イルファーン・カーンさんは踊る映画には出ませんね。
この方は、すごい。存在しているだけで、すごくリアリティのある映画になります。
初めて見たのは、Billu Barber の床屋さんの役でした。もちろん、主演のシャールク様を拝みたいために観た映画だったのですが、イルファーンさんの印象は強く強く残りましたから。
ハリウッド映画にも、ちょくちょく見かけます。

この前に、日本で上映されたお弁当ものの映画の二番煎じかと思いきや、ツボを心得た佳作でございました。
高齢社会になっていて、この映画を上映しているミニシアターも年配の方が圧倒的に多いです。
そういうファンに向けて、ぴったりのしみじみとした感慨に浸れる作品ですね。

イルファーンさん演じる、妻を亡くした独身男が、ある日突然年をとったことに気づく……という場面があり、私もビクッとしたのです。
私の場合は、目の下のシワです。
顔に凹凸が無い分、長らくシワができにくい体質だったようなんです。
それが、「なんということでしょう!」(この、「なんということでしょう」のフレーズはリフォームのテレビ番組? ビフォアアフターで、すっかり気に入りました)
昨日までは確かに無かった、無かったと思う、ウーンわからないけれども、このシワ。一気に老けた思いにかられました。
本当のところは、少しずつ老化するのかもしれませんが、どうでしょう? 同年輩の方?
階段のように、段階的に下降するような印象が私にはあります。あっ一段下がったぞ、みたいな。それからしばらくはまた、変わりないように見えます。つまり、慣れるのでね。それからまたある日突然、がくっと下がるというような。

脇役の青年も面白いし、近所のおばちゃんは笑える。
ヒロインは美しい。
ひとつ疑問なんですが、洗濯物をひとつひとつ取り出して、いちいち匂いを嗅ぐシーンは驚き〜。匂わなければ、洗わないというようなエコな意味があるのでしょうか? 浮気の気配を嗅ぎ取っているの? 

大都会の片隅で、孤独な男女をほんの少し喜ばせて、また突き落としてくれる素晴らしい映画でございます。
ラストも意味深な終わり方。でもまあ、ヒロインの新たな世界を予感させる、なんともジワーと心に染み入る余韻に浸りながら映画館を後にしたのでした。

たまには、いいね。大人の映画。
ブラボー!


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