雑草も摘んで『リアル』と『オール・ユー・長いな』タイムトラベルものSF

2014年08月07日

『アメリカン・ハッスル』大爆笑!

はい、こんにちは。          雪華ホーム

昨日生けた紫陽花の拡大写真↓
20140806紫陽花のあっぷ



コンゲームで検索しますと、
con game (confidence gameの略)信用詐欺。取り込み詐欺師。相手を信用させて詐欺をはたらくこと。
また、策略により騙したり騙されたり、ゲームのように二転三転するストーリーのミステリーのジャンル、
とありますね。コピペしておきましょう。

うまいことまとめてあるなあと感心しつつ、検索ひとつで何でもわかる世の中では、
そんな知識って本当は役に立たないということなのでしょう。
先日、人工知能(入力した以上のことを学習するのですが)のロボットが、わからない単語が出てきたときには、インターネット上を検索するというニュースを見ました。
そんなもんですよ、ロボットの方が確実に知識が豊富になる。簡単に負けましたわ。

それは、さておき
『アメリカン・ハッスル』
ハッスルというのは、詐欺とか騙すという意味。
今までの傑作映画、『スティング』をあげるまでもなく、スカッと爽やかなドンデン返し、詐欺師は超かしこくて、イケメンぞろい。
もう、それはすっかりあなたも私もコンゲーム映画に脳天を破壊されているのですよ。
そんなわけないでしょ! とこの映画は踏んでいた絨毯をひっぺがえしにくる人間模様に唖然。
これって、新しいです。
意表をつく展開で、じわじわと感じるのは詐欺師たちの痛快話ではなくて、
ラブストーリーなんだということが次第に明らかになってきます。

中盤ハイライト、懐かしのメロディと共に盛り上がる”のりのり”シーンで精神が高揚した後、
始まる夫婦喧嘩のなんとリアルなこと。
言い争う二人が真剣であるほどに、傍観者である私は笑いが止まらない
このたたみかけるテンポと冷静な視点に脱帽でございます。
この種の笑いは、かつての三谷幸喜さんのドラマにもあったと思うのですが。

セクシーな美女二人に愛される主人公の設定は、男性にとってうれしい映画でしょう。

この二人、あの二人はハッスルなのか、リアルなのか、次第に交錯してまいります。
映画の登場人物たちは生き抜くためにウソをつく……、
故意ではなかったとしても、全部がホントの人生であると言える人はそうはいないでしょう。
お化粧や寄せたり上げたりなどの補正も、ハッスルといえばハッスル?
罠を仕掛ける巧妙なハッスル(これは、犯罪)の時は過ぎて、
主人公たちが真実はどこにあるのか、リアルを求め始めるのです。
改心後のリアルは格好悪くて、ののしられ友人宅の家を追い出され、友情も失います。
淋しくなった頭髪は繕えますが(これも相当のテクニックが必要そうですけどね)、心は繕えない。

ラストは巨悪を倒すわけでもなく、悪人が逮捕されるわけでもなく、カタルシスなんてありません。
人生って、そんなもんかしらんと悲しくなります。
が、いえいえ、
最後にリアルな愛を求めることに落ち着くという、実によくできた映画でした
実話を元にしてるんだそうです。

「人は信じたいものを信じるんだ」
映画の中の名言でございます。
同じ一つの事象が真っ二つの意見に分かれるのは、つまりそういうことでしょう?

ところが目の前にぶら下がる欲とか損得がからむと、人間信じたいものは一つになるようです。

余談ですが、俺俺詐欺で息子の不祥事をお金で解決しようとするもんなんでしょうね。
切羽詰ると、やっぱり親としては。
あれ、「そんな悪い息子はとっとと警察に自首しなさい!」って言わないのね。
まあ、そういう正義感の強いタイプにはまた別種詐欺のプランB、プランCで責めてくるのかもしれませんが。
高齢社会で年齢的に判断力が弱っているターゲットにつけこむんでしょう。
窃盗でも同じでしょうが、ターゲットになるかならないかが運命の分かれ道のような気がします。
悪い事をしようとする側の方が能動的な分、どうしたって知恵がまわりますもの、かなわないかもね

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
雑草も摘んで『リアル』と『オール・ユー・長いな』タイムトラベルものSF