2014年08月04日
映画『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト』
狸小路にある、シアターキノで観ました
。
ストーリーに目新しさはありませんの。最近の天才もの、著名人もののパターンは、才能に恵まれた人はこんなに、変な人でした! という図式ばかりなのが困り物でございます
。
尋常でない能力をもって生まれた人には、そりゃあ尋常でない習癖があるのだろうと誰もが思うでしょう。
でも、それがギャンブルに溺れるとか、女癖が悪いとか……こういう普通の人にもありがちな普通の癖だと、面白いですか?
たくさんこの手のものが製作されるというのは、作ってる方達には面白いのでしょうか。それを面白がる観客がいるからだと思ってのことでしょうか。
これには、激しくNOだと訴えたい
。
だけれども、新しい発想の偉人伝の映画は今後も作ってもらいたいので、取り上げようと思いました。
お気に入りの映画の感想しか触れないのですが。
BGMにはたっぷり浸れます
。
これ
こっちが有名ね
映画の中で、ヴァイオリン奏者であるパガニーニが現れるのか、とやきもきさせたシーンでの曲。
どきどき
イケメンですね!
デイビット・ギャレット
有名なクラシック映画であるドイツ製作1935年『別れの曲』というのがありますね。
英雄ポロネーズの展開部にさしかかると、ショパンとリストは左手で握手をしながら、右手で演奏します。
ショパンは右手でメロディーを担当し、リストは右手で左手のパートを担当するわけです。
握手する間も惜しんで、ピアノのメロディに浸っている様子が、興味深くて印象に残るシーンです。
リストはショパンの譜面を初めて見ただけで、彼の才能を見抜いて即興演奏するんですね。
実際にあったとは思えないシーンですが、ありそう〜と思わせるじゃないですか。小さいディ−テイルは正しくはないかもしれませんが、大きく意味のある創作がかえって本当らしい人物像を彷彿とさせる……デフォルメした似顔絵のように、写真とは違って、本人より滑稽なのだけれども、内面まで映し出されているように感じるというようなことってありますでしょう?
このシチュエーションは常識的にはありえないし、変でしょ。天才って、やっぱり変だわ……って。
でも、捉え方は面白いと私は思うのです。
ゼーンブ史実に従うのがいいのか悪いのかと考えさせられることもしばしばあります。
ピアニストの中村紘子さんの旦那さんである庄司 薫さんのエッセイ『ぼくが猫語を話せるわけ』の中にあったと思います。だいぶ前だから、細かい部分は違ってるかもしれませんが
。
素人のぼくがピアノを弾いていると、猫が気持ち良さそうにしているんです。でも、ピアニストである彼女が弾き始めると、猫はぎゃーと泣いてピアノから遠ざかるというような話があったような。
想像するに、何回も何回も同じ所を弾きまくるのではないかと思います。コンサート会場じゃないんですから、練習ですもの。
普通から考えると、これだって、相当変でしょ。でも面白い。
『遥かなる走路』という古い映画で、木本正次による伝記小説「夜明けへの挑戦」を映画化したものがあります。
トヨタグループ創始者で自動織機の大発明家・豊田佐吉(1887-1930)の晩年の夢を受け継ぎ、国産自動車製造を志した長男・豊田喜一郎(1894-1952)を描いたもの。
仕事への情熱というのか、あれこそ凡人から見れは、狂気と言っていいと思います。が、その「変さ」加減がスゴイ。
あれほどでないと、創業家にはなれないわね、と尊敬と畏怖の念が生まれます。面白いと思いましたから。
トヨタのまわしものではありませんよ、もちろん。うちの車はニッサン
。
音楽がゴダイゴでしたね。
狂気なんて、才能や芸術の前では当たり前のこと。”本業”に対する狂気に興味があるのです。
天才や偉人を取り上げる側の愛や敬意が感じられる創作物が観たいなと切に思います。
*****
札幌も旧暦の七夕
を祝うようです。仙台を思い出します。


ストーリーに目新しさはありませんの。最近の天才もの、著名人もののパターンは、才能に恵まれた人はこんなに、変な人でした! という図式ばかりなのが困り物でございます

尋常でない能力をもって生まれた人には、そりゃあ尋常でない習癖があるのだろうと誰もが思うでしょう。
でも、それがギャンブルに溺れるとか、女癖が悪いとか……こういう普通の人にもありがちな普通の癖だと、面白いですか?
たくさんこの手のものが製作されるというのは、作ってる方達には面白いのでしょうか。それを面白がる観客がいるからだと思ってのことでしょうか。
これには、激しくNOだと訴えたい

だけれども、新しい発想の偉人伝の映画は今後も作ってもらいたいので、取り上げようと思いました。
お気に入りの映画の感想しか触れないのですが。
BGMにはたっぷり浸れます

これ
こっちが有名ね
映画の中で、ヴァイオリン奏者であるパガニーニが現れるのか、とやきもきさせたシーンでの曲。
どきどき
イケメンですね!
デイビット・ギャレット
有名なクラシック映画であるドイツ製作1935年『別れの曲』というのがありますね。
英雄ポロネーズの展開部にさしかかると、ショパンとリストは左手で握手をしながら、右手で演奏します。
ショパンは右手でメロディーを担当し、リストは右手で左手のパートを担当するわけです。
握手する間も惜しんで、ピアノのメロディに浸っている様子が、興味深くて印象に残るシーンです。
リストはショパンの譜面を初めて見ただけで、彼の才能を見抜いて即興演奏するんですね。
実際にあったとは思えないシーンですが、ありそう〜と思わせるじゃないですか。小さいディ−テイルは正しくはないかもしれませんが、大きく意味のある創作がかえって本当らしい人物像を彷彿とさせる……デフォルメした似顔絵のように、写真とは違って、本人より滑稽なのだけれども、内面まで映し出されているように感じるというようなことってありますでしょう?
このシチュエーションは常識的にはありえないし、変でしょ。天才って、やっぱり変だわ……って。
でも、捉え方は面白いと私は思うのです。
ゼーンブ史実に従うのがいいのか悪いのかと考えさせられることもしばしばあります。
ピアニストの中村紘子さんの旦那さんである庄司 薫さんのエッセイ『ぼくが猫語を話せるわけ』の中にあったと思います。だいぶ前だから、細かい部分は違ってるかもしれませんが

素人のぼくがピアノを弾いていると、猫が気持ち良さそうにしているんです。でも、ピアニストである彼女が弾き始めると、猫はぎゃーと泣いてピアノから遠ざかるというような話があったような。
想像するに、何回も何回も同じ所を弾きまくるのではないかと思います。コンサート会場じゃないんですから、練習ですもの。
普通から考えると、これだって、相当変でしょ。でも面白い。
『遥かなる走路』という古い映画で、木本正次による伝記小説「夜明けへの挑戦」を映画化したものがあります。
トヨタグループ創始者で自動織機の大発明家・豊田佐吉(1887-1930)の晩年の夢を受け継ぎ、国産自動車製造を志した長男・豊田喜一郎(1894-1952)を描いたもの。
仕事への情熱というのか、あれこそ凡人から見れは、狂気と言っていいと思います。が、その「変さ」加減がスゴイ。
あれほどでないと、創業家にはなれないわね、と尊敬と畏怖の念が生まれます。面白いと思いましたから。
トヨタのまわしものではありませんよ、もちろん。うちの車はニッサン

音楽がゴダイゴでしたね。
狂気なんて、才能や芸術の前では当たり前のこと。”本業”に対する狂気に興味があるのです。
天才や偉人を取り上げる側の愛や敬意が感じられる創作物が観たいなと切に思います。
*****
札幌も旧暦の七夕

