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2012年06月25日

マジな話、「死生観」を問う映画ふたつ……

はい、こんばんは。          雪華ホーム

フローラルタウン、フリルのなでしこ



「いけばな」って、いつも生死を見つめているんです
輝きの後には、枯れることを当然の結果として受け入れることを学んでいると言っても過言ではないと思うんですね。
だから、造花には抵抗があるわけです。プリザーブドフラワーも同じです。
ただ、世間には世間の都合があるので、仏壇用の造花などが売られていたりしますわね。けっこう売れてるから、よく目にするんでしょうか? あれを良しとする人と、いやあ、生の花にしたいよねっていう人との間にはミゾがあるんではないかと思うわけです。だって、仏様が本当に、ほんまもんの花が供えてあるのか、ニセモンなのかわかりませんでしょう? よしんばわかったとして、「ワシは造花の方が好き」っていう仏がいたりして……。こうなると、供えてる人の自己満足のようなものかもしれません。でも、そこには超えていけない何かがあるような気がするのです、私はね。

健康ブームですし、お年寄りが以前よりも異常にお元気ですからね、
一昔前のように枯れた老人になることが、少なくなったように感じる今日この頃でございます。
たぶん最後まで、枯れない。
でも、それがホントにいいのかしらん?と最近よく考えるんです。
死ぬ事がなくなるような未来がもしあるのなら、話はまたちがうでしょうが。
それは、それでけっこうつらいんじゃないのかなとも思いますよ。
手塚さんの『火の鳥』中の登場人物でもね、死ねない人っていうのは、ある意味コワイことですもん。

『Guzaarish』
ボリウッド映画です。正統派二枚目俳優のリティック・ローシャン主演です。彼は四肢が完全に麻痺状態ですが、大金持ちですから、自宅で生活に不自由な点は全く無く!暮らしているんです。その豪邸のものすごいこと。そこの家政婦さん兼看護師さんが、絶対ありえない家政婦さんですが、ボリウッドの女神と呼ばれる、アイシュワリ・ラーイさん。
母親さえも、遠ざけて暮らしていて、尊厳死を認めてほしいと裁判所に訴えます。興味深いのは、彼から近い存在の人ほど、彼の求める尊厳死にしかたなく同意したり、徐々に認めたりしていくんです。タイトルのGuzaarishは、願いとか強い要望、の意味のようです。
でも、もちろん人の命を軽くみてはいけないという意見は宗教関係者や、彼とは無関係の人達から多く寄せられます。医師にとっては、免許を剥奪される可能性が高いです。法律関係者は、自殺幇助と殺人の見分けが難しくなることに恐れを抱いています。また悪意に利用する可能性も出てきますし。
そして、結果的に裁判は尊厳死を認めません。
予想の通りでしょう。
では、どうするか?
名家政婦のアイシュさんが自殺幇助するという含みをもたせて映画は幕を閉じるのです。
二人は愛し合っています。アイシュさんは、有罪となり投獄されるのを覚悟の上で決意するんですね。
アイシュさんはえらい迷惑を蒙りますがね。
この主人公の結末を、「悲惨」と思う人と、「救い」と捉える人とに別れるんだろうと思います。
私は、後者なんですけどね。

『ミッション: 8ミニッツ』
これは、デビッド・ボウイさんのご子息であるダンカン・ジョーンズ監督のものです。「月に囚われた男 Moon」 (2009年) 「ミッション: 8ミニッツ Source Code」 (2011年)ーーSFの期待の新星。もう、この実績で<デビッド・ボウイの息子>だと言わなくってもいいぐらいなんですけどね。
8分間が、いろいろな角度からフラッシュバックしていって、ミステリーが解き明かされるんです。
SF映画の逸品。
その結末としての死を、救いと捉えている作品だと思います。

どちらも暗い題材のわりに、どろどろしてなくって潔い映画です。
ぜひ、見てください。
ブラボー!!!

今の現実を肯定できることが、その延長線上の死をも肯定することにつながるのではないかと、
この頃私は思うのです。
いや、まだ、死なないよ、私! (言っとくけど……)

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