トミーとタペンスの夫妻が二人で探偵をやるという英国ＴＶシリーズのものです。放題が「おしどり探偵」って言うんですけど、おしどり・・・死語っぽいかも・・・奥様のタペンスが、もう、とーってもチャーミングですから、ちとおしゃれなタイトルにしてほしかったのでございます・・・ブツブツ・・・。「二人で探偵を」この副題の方がいいわね。

ポアロの灰色の脳細胞が活躍する本格推理物ではありません。でも、クリスティ女史の多才さは、これらの燦然と輝くトリックだけではないと思うのでございます。ストーリーテラーとしての面白さが、このおしどり探偵の楽しさとしてたっぷり味わえます。

そして、ウィットに富む会話とキャラの魅力バツグン。毎回変わる、タペンスの素敵な帽子にブラボー！！！。

「なぜ、エヴァンズ・・・」は、おしどり探偵関連作品集のひとつで、二人がまだ夫婦になる前の事件なんです。本では、「謎のエヴァンズ」という邦題だったような。

トミーが殺人事件に関わってしまったことから、毒をもられて入院します。もちろん、たいしたことはありませんでしたよ。タペンスがお花をもって現れます。
「ピクニックの最中に毒をもられるなんて、なんて・・・ロマンチックなんでしょう！」満面の笑み〜。

トミーは牧師の息子です。タペンスは自家用機があって、あっちこっちに別邸のある貴族の娘さま。何不自由のない、けれども毎日退屈でしかたがない、お姫さま。ある日、田舎に起こった、殺人事件がうれしくてうれしくてしかたがないような・・・好奇心のかたまりなのですわ。勇敢にも（無謀にも？）、敵地にスパイとして乗り込みますしね。タペンス、サイコー。

ちょっと、風変わりなんだけれども愛らしいキャラクター、殺人犯のキャラにだって、その愛を注ぎ込むクリスティ、人間をよく知ってらっしゃいますわね。

お盆休みは、ＤＶＤ三昧かなあああ。